2021年4月1日
建設過渡期を迎えている建設業界は、様々な企業で求人募集が行われています。とくに「施工管理」の求人は多く、最近では未経験者の採用も活発になっています。
しかし、施工管理はチームをまとめる「リーダーシップ性」や「コミュニケーション力」など様々なスキルが求められるため、履歴書を作成する際には他の業種と異なるアピールが重要になるでしょう。
そこで当記事では「施工管理の履歴書の書き方」として、自己分析の方法や参考例などを詳しく解説いたします。
また、施工管理の仕事内容などにも触れておりますので、合わせてご覧ください。
そもそも「施工管理とはどんな仕事なのか」については、転職にあたり根幹となる要素です。まずは施工管理の業務内容について確認しましょう。
工事現場には、実際に作業を行う「作業員」と、工事を管理する「管理者」という2つの役割があり、その中でも施工管理は「実際の現場状況を管理する人」を指します。
工事現場はあらゆるスキルをもった作業員が出入りする場所なので、その人たちの作業の品質を管理したり、工事スケジュールなどを調整する役割が必要なのです。
施工管理は、自分の手を動かしてものづくりを行うというより、全体の指揮官のような立場で現場に携わります。そのため、「リーダーシップ性」や「協調性」、さらには現場で明るく振る舞える「コミュニケーション力」などが重要になるでしょう。
さらに、工事金額の管理や現場の安全管理なども担うので、細部まで目が届く「察知力」や的確な指示ができる「マネジメント力」などが必要です。
他の業界から転職する場合は、上記のポイントを抑えたアピールが効果的なので、自身の経験を掘り下げてみてはいかがでしょうか。
履歴書には必ず「自己PR欄」があり、この項目の完成度は内定の結果を左右するとも言われています。この自己PRを記述するにあたり重要になるのが「自己分析」です。自己分析を徹底的に行うと自己理解が深まり、履歴書だけでなく企業面接もスムーズになります。
以下では「自己分析を深める3つの問い」を挙げているので、ぜひ参考にしながら自己分析をしてみましょう。
まず「今までで一番熱中していたもの」を書き出してみましょう。これは現在から過去を振り返り、ご自身の好きなことを考える自己分析です。高校時代の部活動や大学でのイベント企画など「建設」とは関係のない事柄でも大丈夫ですので、いくつか箇条書きで挙げてみてください。
次に①をさらに掘り下げていきます。①で箇条書きにした項目で「とくにどんなことを頑張ったのか」を具体的に書きましょう。
例えば「リーダーとして100人の部員を取りまとめた」や「イベントの会計責任者として、予算内で最高の企画を実施した」など、その当時のエピソードを思い出してみてください。
この作業はご自身の「強み」に関わる重要なステップなので、時間をかけて向き合いましょう。
最後は②で考えた「自己分析結果」と「施工管理」の結びつけを行います。ご自身の自己分析結果が施工管理としてどのように活かせるかを考えてみましょう。
とくに未経験の方は業界実績がない分、このポイントが重要になります。「私が入社したら御社にこのようなメリットが生まれる」という視点で内容を考えてみましょう。
他にも施工管理に関する「ご自身のビジョン」を明確にすることもオススメです。
ただしこれらの自己分析は、一人で考えると息詰まる可能性があります。その際は転職エージェントを活用して、誰かと対話しながら進めると良いでしょう。
ConMaは建設業界の転職に特化したサイトなので、施工管理のご相談はお気軽にご連絡ください。
自己PRと同様に重要になるのが「志望動機」です。建設系の仕事には営業や設計、事務など様々な仕事があるからこそ、「施工管理」を選んだ理由は重要になります。
以下では、施工管理の志望動機の書き方について解説していきます。
建設業界には様々な職種があるからこそ、なぜその中から「施工管理」を選んだのかという理由を簡潔に書きましょう。
例えば「ものづくりの最前線に立ちたいから」や「チームビルディングに興味があるから」などご自身の率直な想いが大切です。
建設系の企業は大小問わず様々な企業があります。同業他社が多いからこそ「なぜこの会社を選んだのか」という理由は重要になります。
例えば「御社の〇〇の物件をみて、興味が沸きました」や「御社の〇〇事業に興味があります」というように、具体的な物件名やプロジェクト名などを挙げると効果的です。
そして最後に「入社後の行動」を書きましょう。入社後に担当したい事業やプロジェクトなどを挙げ、ご自身のビジョンを伝えることが大切です。
さらに重要なのが「ご自身のプランが企業の方針と合っているかどうか」というポイントです。ご自身のやりたいことが企業にとってやってほしいことであれば、転職はマッチングするでしょう。相手のニーズを予測して書き出すことをオススメします。
履歴書や面接で重要となる「自己PR」ですが、文字数や時間の関係ですべて伝えられないことも多いのではないでしょうか。
そのため企業のニーズを予測し、自身のアピールポイントの中からいくつか選定する必要があります。
以下では施工管理の転職に役立つアピールポイントを抜粋したものを紹介します。ぜひ参考にして自己PRを考案してみてください。
施工管理は多くの職人をまとめる仕事なので、リーダーシップは必要不可欠となります。ご自身がリーダーとなった経験があればぜひアピールポイントに加えましょう。その際に期間や関係者の人数、実際にしたことなどを具体的に説明することが大切です。
取り組みの過程よりも結果に重きを置いてまとめましょう。
施工管理は体力勝負の仕事であるため、体力に関する話はアピールポイントになります。筋トレや日々の運動などの話をすると「体力がある人」という印象を与えられるので効果的です。その際はどのくらいの頻度で何をしているかを端的に答えるようにしましょう。
施工管理は職人などの技術者を相手にする仕事だからこそ、ものづくりに対する情熱が重要です。そのためものづくりの経験がある人は「いつどんなものを作ったか」など、ご自身の経験を話すとよいでしょう。
また、企業によっては制作物や写真の持ち込みが許可されている場合もありますので、企業側へ事前に確認しておくことをオススメします。
ものづくりの経験がない方は「好きな施設やプロダクトの話」を一つ用意すると良いでしょう。「実際に作ったことはないけれど、いつかこんなものを作ってみたい」という内容で話すことで、企業との会話もスムーズになるでしょう。
「履歴書のポイント」を学んだところで、最後に「書き方の参考例」をチェックしましょう。チェックすることで履歴書の書き方がより具体的にイメージできます。
前職で実績のある方は、物件名や物件規模を記載しましょう。具体的な情報は採用側の目に止まりやすく「即戦力」という印象を与えられます。
入社後にやりたいことや希望する部署がある場合は、具体的に記載しましょう。ただし必ずしも希望部署に配属されるわけではないため、軽く触れる程度がオススメです。
自身の経験やものづくりに対する思いは、施工管理に対する熱意の現れとなります。具体的なエピソードがある方は、その話を端的に交えると効果的です。
施工管理の履歴書は、企業の求める人物像とご自身のスキル・人間性をマッチさせる必要があります。そのため、上記の項目を参考にしながら、オリジナリティあふれる履歴書を作成しましょう。