地場コンとは?ゼネコンとの違いや特徴を解説
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地場コンとは?ゼネコンとの違いや特徴を解説

2021年8月6日

「ゼネコン」という言葉は聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、「地場コン」という言葉は聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、地場コンの概要やゼネコンとの違い、特徴などについて解説します。地場コンの魅力を知ることができますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

地場コンとは

地場コンとは、特定エリアに密着したゼネコンを指します。規模は小さくなりますが、特定エリア内の元請業者として建築から土木までの建設工事の施工管理を行うのが地場コンです。営業エリアが狭くなりますので、ゼネコンと比較すると小規模な工事を請け負うことも多々あります。
主に以下のような工事を請け負います。
【建築工事の場合】
・戸建住宅やアパートなどの新築・増改築工事
・小規模なマンションやオフィスビル、店舗などの新築・増改築工事

【土木工事の場合】
・県道や市道の建設工事・舗装工事・植栽工事
・上下水道の配管工事・改修工事
・砂防ダムの建設工事

 

ゼネコンとは

ゼネコンは、ゼネラルコンストラクター(General Constructor)の略称で、日本語に訳すと「総合建設業」や「総合建設業者」、「総合請負業者」などになります。
工事施工する場合、様々な専門工事業者を集積して建設する必要があり、それらの業者全ての元請業者として施工管理を行うのが総合建設業者であるゼネコンとなるのです。
ゼネコンの多くは施工(工事)以外にも、調査・研究・設計なども手掛けています。
また、マンションやオフィスビルのような建築物から、道路・橋梁・トンネル・ダムのような土木構造物までを扱うゼネコンもあります。
ゼネコンの中でも、スーパーゼネコンといわれる年間売上高が1兆円を超える建設会社があります。
スーパーゼネコンに分類されるのは、清水建設・大成建設・鹿島建設・大林組・竹中工務店の5社になります。スーパーゼネコンは、国家プロジェクトや海外の建設工事も数多く受注しています。

 

地場コンとゼネコンの違い

地場コンとゼネコンの違いは、エリア拡大することを営業戦略として採用するか否かになります。

地場コン

地場コンは、都道府県内や市区町村内の特定エリアに根差して営業活動を行います。主に地元の建設工事を中心に行うため、地元に愛されている企業が多いです。
また、地方に本社を置き全国展開する建設会社の場合、本社周辺では地場コンと言われています。

 

ゼネコン

ゼネコンは、以下のような支店や営業所を点在させていく営業活動を行います。
・全国に営業展開
・複数の都道府県にまたがって営業展開

建設工事の発注は公共工事や民間工事を問わず全国47都道府県にあり、また、首都圏・中部圏・近畿圏といった大都市圏ほど建設工事の発注量が多くなり、建設工事の規模も大きくなります。
そのため、公共工事の入札や民間工事の受注も幅広くエリアを拡大していくことで、受注を増加することができるのです。

 

地場コンの特徴

本社のある地元に常に軸足を置くことで、地元の公共工事や民間工事の受注に強みを発揮していることが地場コンの特徴です。以下より主な特徴3つを解説していきます。

本社を置く地元の公共工事に強い

複数の都道府県に支店や営業所を開設して売上を伸ばしつつ、軸足は常に本社のある地元に置くという地場コンもあります。また、市区町村主宰のイベントなどにも積極的に参加し、地元に愛され続けている地場コンも多いです。
都道府県庁や市区町村庁などが発注する公共工事においては、地元に支店や営業所を置いていることが条件とする公共入札も多いため、そういった環境において地場コンは強みを発揮できるのです。

 

本社を置く地元の民間工事にも強い

本社を置く地元の商店街や地域のイベントなどにも積極的に参加し、地元との交流を密に図っている地場コンも多く、このように地域に根差した地場コンには営業管轄内の大きな仕事が集まり易くなります。

 

社員は地元出身者が多い

地場コンは地域との結びつきを重視するため、必然的に地元出身の社員が多くなる傾向にあります。地域とのネットワークがより強固になり、地元の建築工事や土木工事などの仕事が地場コンに集まり易くなります。
また、営業マン以外の社員が地元との伝手で仕事を受注するケースも少なからずあり、ゼネコンにはできない営業ができる点も特徴の一つです。

 

こんな人には地場コンがおすすめ

地場コンの特徴・強みは、地域に根差している分、地元の公共工事や民間工事に強みを発揮できる点であるため、地域の発展に密接に関わっている地場コンが多くなります。

建設会社への就職を検討している人の場合、以下の点に当てはまる方を地場コンがオススメです。
・転勤などが無く、1つの地域で長く働きたい人
・地元出身者で、地域の発展に貢献したい人


地場コンの中でも、新人研修や既存社員のスキルアップに注力している企業も数多くあり、会社側としても社員を大切にする傾向が強いと言えるでしょう。

 

まとめ

以上、地場コンの概要やゼネコンとの違い、特徴などについて解説しました。
地場コンはゼネコンと比較すると建築工事や土木工事の規模は小さくなるものの、地元に貢献し続ける点が魅力であるため、地元の建設工事受注活動に限れば大手ゼネコンといえども太刀打ちできないと言えるでしょう。
地元の発展に寄与したい方や地元で長く働きたい方は、ぜひ地場コンでの活躍を検討の1つにしてみてはいかがでしょうか。

 

 


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