RCCMとは?仕事内容や資格、転職先について解説
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RCCMとは?仕事内容や資格、転職先について解説

2022年3月3日

近年、建設コンサルタント業界では「RCCM」の資格保有者が注目されつつあります。
RCCMとは、Registered Civil Engineering Consulting Manager(シビルコンサルティングマネージャー)の略称で、建設コンサルティング業務に関連する資格保有者を指します。
そこで今回は「RCCM」をテーマに、仕事内容や転職先について紹介します。建設コンサルタント業界へ転職を考えている方は必見です。

 

RCCMとは?

RCCM(シビルコンサルティングマネージャー)とは、土木工事業にあたる土木工事関連の専門技術者の資格保有者です。これは一般社団法人建設コンサルタンツ協会が実施している民間資格で、建設コンサルタントとして働くためには必要な資格になります。
橋や道路、鉄道、ダム、トンネル、河川や空港、上下水道など、暮らしのインフラと言える公共性の高い施工に関しては、施主でも施工者でもない立場からのコンサルティングが重要とされており、様々な観点から協議することでより良い街づくりが可能となるのです。

RCCMの資格保有者は、土木工事の専門性の高い人材と言えます。土木工事に関する知識やスキルを持っており、監理技術者や照査技術者として地質コンサルタントなどを行います。
RCCMの資格は技術資格認定のため、建設業界の中でも重要視されていますので、建設系のコンサルティング業務に興味のある方にはオススメの資格です。

 

RCCMの仕事内容

RCCMの主な仕事内容は下記の通りです。

  • 施主や施工会社との打ち合わせ
  • 工事の企画
  • 施工予定地の調査
  • 施工計画の作成

施主や施工会社との打ち合わせ

RCCMは建設コンサルタントとして、施主に対しアドバイスを行います。
とくに大規模な建築物や公共工事では、施工会社が関わる前に検証などが必要です。第三者の立場からアドバイスをすることで、プランをより計画的に見直すことができます。

 

工事の企画

施主の要望と予定地を考慮し、工事の企画を行います。構造物の規模を考慮し、工事内容を考案します。
また、施工会社の意見を汲み取り、企画を調整することもRCCMの仕事のひとつです。

 

施工予定地の調査

工事の企画と並行して、施工予定地の調査を行います。主に施工予定地の地盤や地質の調査を行い、プランに問題がないかどうかを見直します。

 

施工計画の作成

調査の懸念点などを踏まえて、施工計画を作成します。また、施工会社と打ち合わせを行い、詳細を決定することもRCCMの仕事です。

 

RCCMの資格内容

RCCMは一般社団法人建設コンサルタンツ協会が実施している民間資格です。以下では、資格の概要について紹介します。

受験資格

受験資格は、以下のいずれかに該当する者とされています。

  1. 大学院修了後、建設コンサルタントなどの業務に関する5年以上の実務経験がある。博士課程や博士課程後期の在学期間は実務経験とみなす。
  2. 大学卒業後、建設コンサルタント業務などで7年以上の実務経験がある
  3. 短期大学や高等専門学校卒業語、建設コンサルタントなどの業務で9年以上の実務経験がある
  4. 高等学校の卒業後、建設コンサルタントなどの業務で11年以上の実務経験がある
  5. 中学校卒業後、建設コンサルタントなどの業務で14年以上の実務経験がある

※実務経験:建設事業の計画・調査・立案・助言および建設工事の設計・管理業務などの「建設コンサルタント等業務」に従事、またはこれを管理した期間の合計年数

 

合格率

合格率の平均は40%と決して厳しい数字ではありませんが、試験難易度が例年上昇しているため、事前対策は必要になります。

 

試験内容

「RCCM試験A」と「RCCM試験B」の2種類があり、両方の試験を受験する必要があります。RCCM試験Aは問題Iと問題II、RCCM試験Bは問題IIIと問題IVを行います。

種類 内容 出題形式 試験時間
問題Ⅰ 受験する専門技術部門の業務経験 記述式 130分
問題Ⅱ 業務関連法制度、建設一般の知識、技術者倫理等 多肢択一式
問題Ⅲ 管理技術力 記述式 130分
問題Ⅳ 土木関連の基礎的技術知識と受験する部門の専門技術知識 多肢択一式

 

RCCMの年収はどれくらい?

RCCMの年収は、年収500万円前後が平均とされています。ただし、建設コンサルタントとしての業務内容や他の資格取得状況などによって異なります。特別賞与なども企業によって異なるため、確認が必要です。

 

RCCMの資格を活かせる勤務先・転職先

以下では、RCCMの資格を活かせる会社を紹介します。

建設コンサルタント会社

建設コンサルタントを専門で行っている会社の場合、会社規模が中小規模から大手まで様々です。そのため、イメージしている働き方に合わせた転職がしやすいでしょう。
RCCMの資格保有者は即戦力として認識されるため、条件交渉が有利になることが多いです。

 

ゼネコン・サブコン

建設コンサルタントに関する部署がある総合建設会社にも転職が可能です。この場合、中規模以上の会社が多いため、大型物件などの経験も積めるでしょう。

 

RCCMの資格取得のメリット

最後にRCCMの資格を取得する3つのメリットを紹介します。

✓ 知識・経験の評価材料になる

一つ目は「知識・経験の評価材料になる」ことです。建設系の必要な知識は幅広いので、本人の知識量やスキルを判断することは難しいでしょう。
しかし、RCCMの資格を保有していると、有資格者として一定以上の知識を持ち合わせていることが証明できますので、社内昇進や大型物件のチャンスが巡ってくるかもしれません。

 

✓ 管理能力が認められる

二つ目は「管理能力が認められる」ことです。RCCMの資格を取得しておくと、事故防止対策における業務において高い危険予知能力を発揮することができ、管理者としてのスキルも向上するでしょう。

 

✓ 転職が有利になる

三つ目は「転職が有利になる」ことです。RCCMを受験するためには実務経験が必要です。さらに試験問題では様々な知識が問われるため、合格者は建設業において一定以上の知識が認められます。即戦力として認識されやすくなるため、条件交渉が有利になるでしょう。

 

まとめ

RCCMとは、土木工事業にあたる土木工事関連の専門技術者の資格保有者で、建設コンサルタントとして、暮らしのインフラを整備する仕事を担当します。
また、RCCMは近年建設業界で注目されており、今後は更なる需要が見込まれるでしょう。
建設コンサルタント業務に興味のある方は、ぜひ挑戦してみることをオススメします。

 

 


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