2022年3月4日
建設業界で重宝されている測量士と同じく現場の測量を担うのが「測量士補」です。とくに建築や土木においては非常に重要で、正確な測量を行うためには知識と資格が必要になります。
そこで今回は、「測量士補」をテーマに仕事内容や資格について詳しく解説します。建設業界に興味のある方は最後までご覧ください。
そもそも「測量」とは、器具を用いて距離や角度を測定し、地表上のポイントや形状・面積を図示する作業を指します。そしてその作業を行う人が「測量士」です。測量士と測量士補の主な仕事は、道路や建設現場の測量業務です。他にも図面作成や書類作成など、幅広い業務を担当します。
測量士と測量士補の違いは、担当できる業務が異なることです。測量士の場合、測量作業の主任者として業務を担当でき、測量計画の作成や実測など、測量に関するすべての業務が可能です。一方で測量士補の場合、「測量計画の作成」は担当できないため、測量士の作成した計画に基づき測量を行います。実際の現場では測量士が指示を出し、その指示に基づき測量士補が作業することが多いでしょう。
測量士補の仕事内容は下記の通りです。
測量士補の主な仕事は、測量計画書に基づいた測量の実施です。先ほども述べたように、測量計画書の作成は測量士しかできません。そのため測量士補は、測量士の作成した計画書通りに作業を行います。また、測量結果を踏まえた図面作成も測量士補の仕事です。作図スキルや専門知識が必要になるため、勉強が必要になります。他にも書類作成や打ち合わせなど、測量士のサポートを行います。
幅広い業務を行うため、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力が重要です。その他にも、測量に関する専門知識や問題解決における提案力なども必要になります。とくに測量士を目指す方は、測量士補として様々な現場を経験するとよいでしょう。
測量士補の試験は多肢択一式の学科試験です。出題数は28問で、1問25点の700点満点中450点以上が合格基準となります。なお、測量士の試験は午前と午後の2部制ですが、測量士補の試験は半日で実施されますので、スケジュールもしっかり把握しておくと良いでしょう。
年齢、性別、学歴、実務経験等に関係なく受験可能です。
測量士補の合格率は、約36.9%(令和3年度~5年度の平均値)です。一方、測量士の合格率は約13.8%(令和3年度~5年度の平均値)なので、測量士補の方が合格率は高い傾向にあります。測量士は業務範囲が広い分、試験の難易度が高く設定されています。そのためまずは測量士補の資格を取得し、経験を積んだ後で測量士の試験に挑戦するとよいでしょう。
参考:測量士補試験対策WEB
測量士補の将来性としては、安定している職種であると言えます。暮らしのインフラを整える建設業界は、今後も更なる需要が見込めます。その中でも「測量業務」は、有資格者でないと行えない業務です。また、測量士補は測量士と比べると、資格の難易度が低く設定されています。建設業界でキャリアアップを検討している方にはオススメの資格と言えるでしょう。
測量は工事の基礎となる大切な情報です。そのため測量を計画する人、実際に作業を行う人は「測量士・測量士補」という国家資格がそれぞれ必要になります。測量士よりも難易度の低い「測量士補」はステップアップの第一歩にぴったりと言えるでしょう。
実務経験は不要なので、経験のない方でも取得可能な資格です。建設業界で測量に関する業務を行いたい方は、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか。