おすすめの施工管理アプリ比較10選!選び方やメリット・デメリットも解説
働き方
IT
メリット
アプリ

おすすめの施工管理アプリ比較10選!選び方やメリット・デメリットも解説

2022年11月14日

建設業界における慢性的な人手不足や、施工管理職が負担する膨大な業務量などを改善するために、国土交通省は「建設業働き方改革加速化プログラム」を策定しました。
その具体的な施策の一つが、i-Constructionの深化であり、中でも施工管理アプリが今注目を集めています。
そこでこの記事では、施工管理アプリの概要や利用するメリット・デメリット、選び方、おすすめ施工管理アプリ10選について解説します。使用用途に適した様々なアプリが提供されていることがわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 


施工管理アプリとは?

施工管理アプリは、建築工事現場や土木工事現場において以下などの業務を効率化するITツールです。

  • 図面閲覧・作成
  • 工事工程表閲覧・作成
  • 現場写真撮影・整理
  • 報告書作成
  • チャットによる報連相の共有化

 
主に建設工事を請負う会社や協力会社・下請け会社などが、タブレットやスマホにインストールして利用されます。

 

施工管理のアプリを利用するメリット

施工管理のアプリを利用するメリットは、以下などが挙げられます。

  • ペーパーレスによる効率アップ
  • 簡単に情報共有できる
  • 工事の進捗を確認できる

 

ペーパーレスによる効率アップ

建築施工管理や土木施工管理の業務には、建設現場において多数の作業者が関わります。
施工管理職の従来の業務の進め方と、施工管理アプリを導入することでどのように改善できるのかを下表にまとめました。

従来の働き方 アプリ導入後の働き方
  • 建設現場で撮影した写真を、その都度郵送もしくは、メール送信
  • 施工管理者は、図面を常に持ち歩き、点検・確認
  • 工程変更の際、現場において手書きで修正
  • 施工状況を確認するために、工事現場が遠方でも赴く
  • 現場写真や図面をクラウドストレージに保存し、関係者と即時に共有化可能
  • 工事現場で必要な資料は、タブレットやスマホで即座に検索可能
  • 工程変更の際、その場で修正・共有化が可能
  • 施工状況を確認するために、現場にいる職人が写真撮影し共有化することにより、工事現場に赴かなくても把握可能

 

簡単に情報共有できる

図面や写真、工程表などの建設工事に関する全てのデータをクラウドストレージに保存しますので、簡単に情報共有することができます。
また、施工図や工程表などの変更・修正なども即座に反映できますので、タイムロスのない共有も可能です。
さらに、現場で議論した内容をタブレットやスマホに即座に記録することもできるので、言った・言わないのトラブル防止にもつながるでしょう。

 

工事の進捗を確認できる

施工管理アプリは、工事の工程や状況などを本社の社員や営業担当者、発注者などにもリアルタイムで共有することができます。そのため、工事進捗度合を毎日報告できるため、工事状況に関する問合せの削減を可能とし、発注者に対して安心感を持たせることができます。

 

施工管理のアプリを利用するデメリット

施工管理のアプリを利用するデメリットは、主に以下などが挙げられます。

  • 高齢層の従業員には操作が難しい
  • 導入コストがかかる

 

高齢層の従業員には操作が難しい

通信手段として電話やFAXのやりとりが当たり前になっている建設現場において、特に高齢層の従業員にとっては施工管理アプリの操作を困難に感じる人が多くなる傾向にあるため、アプリの導入にあたり、タブレットやスマホの扱い方から習得する必要のある人も少なくありません。そのため、しっかりとしたフォロー体制が必要になるといえるでしょう。

 

導入コストがかかる

施工管理アプリを導入するためには、導入コストが必要になります。また、操作を習得するための教育期間も必要となります。特に高齢者が多い建設現場においては、アプリに対する相性が悪い人も少なくありません。
アプリ利用を浸透するために十分な教育期間が必要となり、その分人件費も必要となる点はデメリットといえるでしょう。

 

施工管理アプリの選び方

施工管理アプリの選び方としては、主に以下などがポイントになります。

  • 操作のしやすさ
  • 自社の業務に合っているか
  • 予算内に収まるか

 

操作のしやすさ

施工管理アプリを選定する上で、画面の見やすさや操作のシンプルさなどといった、操作のしやすさは一番重要です。施工管理者や作業者など多数の関係者が利用しますので、誰でも使用可能ということが前提となります。

 

自社の業務に合っているか

それぞれの施工管理アプリには、操作性や機能に特徴があります。選定する上での注意点は、自社の業務に適合しているかという点です。
建設会社に会った施工管理アプリやリフォーム会社、専門工事会社、設備会社に合った施工管理アプリなど、会社の業務内容により適合するか否かを判断する必要があります。
また、工事進捗や事務作業が滞りがちな業務を洗い出し、その効率化を図ることも施工管理アプリの選定において重要なポイント点になります。

 

予算内に収まるか

施工管理アプリを導入する上で、その経費が予算内に収まるかどうかは重要なポイントになります。
施工管理アプリの料金体系は様々あり、有料のアプリもあれば無料のアプリもあります。
有料アプリには、利用人数に応じて料金が変わるタイプが多くなります。利用人数が多くなる分業務の効率化を図ることができますが、その分利用料金も高くなります。そのため、アプリを利用することによる費用対効果を考慮しながら予算内に収める必要があります。
ただし、予算を超えたとしても、費用対効果の方が高いと判断した場合、全体的には経費を抑えることができますので、積極的な導入も検討してみる価値があるといえるでしょう。
また、無料アプリを利用する場合は経費が不要となりますが、利用する機能などに制限がかかる場合があります。その制限により、返って非効率になるケースもありますので、費用対効果を考慮しながら予算取りの有無を検討することが重要です。

 

おすすめの施工管理アプリ比較10選

おすすめの施工管理アプリ比較10選として、以下のアプリを挙げました。

  • クラフタ
  • KANNA
  • ANDPAD
  • ダンドリワーク
  • スパイダープラス
  • SiteBox
  • 現場プラス
  • Photoruction
  • Kizuku
  • SITE

クラフタ

株式会社グローバが提供する施工管理アプリで、建築・土木業界向けに完全無料で提供されています。
顧客・施工情報・工程表・職人などの技術者など、あらゆる情報をクラウドストレージで管理できます。
「案件・タスク・ファイル・写真などの管理」や「メンバー同士の個別チャット・グループチャット」などの機能が無料で使用できるため、発注者、元請会社、下請け会社との情報共有・コミュニケーションの最適化が可能です。
また、職人などの技術者がスマホなどで撮影した現場写真を、案件ごとのフォルダにアップロードできるなど、使用のしやすさもポイントです。

 

KANNA

株式会社アルダグラムが提供する施工管理アプリで、建築・土木業界のテレワーク化を推進し、現場管理・顧客管理・物件管理をカバーできるアプリです。
アプリを通してアップロードされた現場写真は現場情報に紐づけることができるため、写真検索の際にスムーズに探すことができます。
また、電話やメールなどの通信手段をチャットに一本化することにより、リアルタイムでスムーズに情報共有ができたり、発注者や元請に対する報告書も容易に作成することができます。

 

ANDPAD

株式会社アンドパッドが提供する施工管理アプリで、ゼネコン・中小建設会社からハウスメーカー、リフォーム会社、専門工事会社まで幅広い業種に対応したアプリです。
現場写真や資料などをアプリにアップロードすると自動的にクラウドストレージで整理され、一元管理することができます。
また、チャットや完了報告機能があるため、施工管理者は現場状況を遠方からでも把握ができ、工事の進捗状況管理もアプリ上で可能です。

 

ダンドリワーク

株式会社ダンドリワークが提供する、建設現場を経験したスタッフにより開発された施工管理アプリです。
アプリの導入から操作説明・利用者の浸透までを説明会などの継続的なサポート体制が整っており、カスタマーサポートは24時間365日体制でのチャットによる質問も受け付けています。
また、現場写真をアプリにアップロードすると、クラウドストレージで整理されてリアルタイムで共有できるだけでなく、「画像書き込み機能」により、現場写真に直接コメントを記録することもできます。

 

スパイダープラス

スパイダープラス株式会社が提供する施工管理アプリで、主にゼネコンなどの大手・中堅の建設会社や設備会社などに導入されています。
建設業界におすすめの機能として、杭施工記録機能・配筋検査機能・仕上げ検査機能・工事進捗管理機能・指摘管理機能などの機能があります。
また、電気工事や空調衛生設備工事におすすめの機能など、各工事種類に合わせた豊富な機能が搭載されており、施工管理アプリの中で最も本格的で多機能なツールの一つとなります。

 

SiteBox

株式会社建設システムが提供する施工管理アプリで、土木工事現場に特化したスマホアプリです。
工事現場で必要な黒板も「電子小黒板機能」により持ち運びが不要となるため、危険な地点でも安全に撮影ができ、施工管理業務の効率化を図ることができます。
現場写真をアプリにアップロードするとクラウドストレージで整理され、リアルタイムで写真を共有でき、時間のロスも削減できます。

 

現場プラス

株式会社ダイテックが提供する施工管理アプリです。
チャット機能の他に掲示板機能があるため、現場全体への一斉連絡は掲示板で対応することができます。
工程表や工事カレンダー機能を必要とし、予算を抑えたい会社におすすめのアプリです。

 

Photoruction

株式会社フォトラクションが提供する施工管理アプリで、使いやすさを徹底的に追求し、建設DXをアシストするアプリです。
大企業から中小企業・個人事業主に至るまで、ゼネコンから検査会社など建設業界のあらゆる規模と業種で活用できます。
図面や現場写真など、工事に必要な情報を全て一元管理でき、豊富な機能を備えた「電子小黒板機能」により工事現場で必要な黒板も代替できます。また、大容量の図面でも高解像度で高速閲覧が可能です。

 

Kizuku

コムテックス株式会社が提供する施工管理アプリで、工事現場に特化したコミュニケーションツールです。チャットに不慣れな人でも使いやすい画面設計となっているため、現場監督と作業者間のコミュニケーションがスムーズに行えます。
各工程で作業者が「メッセージ/スタンプ」「図面」「現場写真」「報告書」などをアップロードすることにより、現場から離れていても工事進捗を把握することができます。
また、アプリ内での各種報告書の作成や現場トーク内の担当者限定による確認申請もできるため、担当者からの承認確認もスムーズにできます。

 

SITE

株式会社COINTが提供する施工管理アプリです。
「チャット」「案件管理」「スケジュール」の機能に特化した現場情報共有ツールです。アプリ利用者を最大100名まで無料で招待できるため、現場職人などに多数利用させたい場合に便利です。
導入も手順が簡単なので、案件への参加もスムーズにできます。チャット以外にも、音声通話やビデオ通話もできるため、多数のオンライン会議も実施可能です。

 

まとめ

以上、施工管理アプリの概要や利用するメリット・デメリット、選び方、おすすめ施工管理アプリ10選について解説しました。
施工管理アプリは、非効率であった業務を大幅に効率化できるツールです。アプリにより効率化を可能とする開発を絶えず行っているため、施工管理アプリを使いこなすことで管理の手間を省くことができ、働きやすさの向上や顧客満足度の向上にもつなげることができるでしょう。

 


SHARE