定例会議とは?会社にとっての必要性や効率的に進めるポイントを解説
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定例会議とは?会社にとっての必要性や効率的に進めるポイントを解説

2023年9月15日

建設業界では、施主やゼネコンなど関係各所との定例会議などが多く行われています。毎月・毎週の頻度で行われるため、集まることが当たり前になってしまい、効率化を意識せずに何となく行っているケースも少なくはないでしょう。しかし、この当たり前の習慣を見直すことで、残業軽減などの業務改善に繋がることも多々あります。そこで今回は「定例会議」をテーマに、会議の必要性や効率的に進めるポイントについて解説します。時間を有効的に活用したい方は必見です。

 


 

定例会議とは

まずは、定例会議とはどんなものなのか、定例会議の概要について紹介します。

定例会議=決まった日時や曜日に開く会議

そもそも「定例」とは、定期的に実施することになっている事象のことで、「定例会議」は「定期的に行っている会議」を指します。毎週・隔週・毎月といったように、開催スケジュールはさまざまですが、基本的に決まった日時や曜日に会議を開きます。

建設業界の仕事は規模がさまざまですが、大きなプロジェクトであれば数年単位で進めていくため、関係者との打ち合わせを「定例会議」として設けているケースが多いです。また、大きなプロジェクトの場合、クライアント、設計者、建築施工業者、設備施工業者といったように関係者が多いので、打ち合わせの日時を毎回決めるとなると手間がかかりますが、以下のような場合は、会議を定例化すると仕事をスムーズに進めることができます。

  • 議題が中長期的な内容(もしくは中長期のプロジェクト)
  • 関係者が多く、日程調整が困難

 

定例会議は事前準備と議事録作成が重要

定例会議はプロジェクトの進捗を把握したり、関係者の意見をまとめて意思決定を行ったりする重要な場所ですが、一方でマンネリ化しやすい会議でもあります。議論する内容がないのにも関わらずスケジュールされていたり、自分には関係がない話題でも「定例だから」といって参加するケースもゼロではありません。他にも、事前共有がないまま定例を行ってしまい、説明に時間がかかり議論が進まず終わってしまう…ということも考えられるでしょう。だからこそ、定例会議は事前準備として会話する内容(アジェンダ)を準備し、会話した内容をしっかり記録すること(議事録)が重要になります。
アジェンダの内容はケースバイケースですが、「先週の定例で持ち越した議題」「各メンバーの進捗確認」「今回の定例で決定すべきこと」「次回までにすべきこと」などを中心に、必要に応じて検討しましょう。また、議事録を作成する際は「誰がどんなことを話したか」「誰に何を依頼しているか」などを細かく書くようにしましょう。議事録の内容は定例の関係者全員に共有し、メンバー同士で共通認識を持つことが大切です。

 

定例会議の進め方

定例会議を行う際は、下記の役割を決めてから始めるようにしましょう。

  • 進行役
  • 議事録作成者
  • 書記(ホワイトボードなどに話をまとめる人)

 
定例会議で重要なのは、参加者全員の認識をすり合わせて、同じ方向を目指せるように話をまとめることです。そのため、司会進行役と議事録作成者は必ず設けるようにしましょう。もしもホワイトボードなどがある場合は、話した内容を板書する役割を作った方が会議を円滑に進めることができます。

 

定例会議はなぜ必要?

上記でも説明した通り、定例はマンネリ化しやすい業務でもあるため「定例会議はなぜ必要なのか?」と疑問に感じる方もいるでしょう。そこで以下では、定例会議のメリットについて解説します。

確実に情報共有ができる

一つ目は、確実に情報共有ができる点です。情報共有は、メールや回覧板などさまざまな方法がありますが、受け手のタイミングで情報収集されるため見落としが起きたり、変更された情報をキャッチアップしてしまうなどのトラブルが起こります。ところが定例会議であれば、同じ情報を関係者全員が同じタイミングで定期的に収集できるので、齟齬が生じにくいというメリットがあります。チャットやメールで連絡をしている場合でも、改めて口頭でアナウンスすることでお互いの認識を擦り合わせることができます。

 

意見を集約してから結論が出せる

二つ目は、意見を集約してから結論が出せる点です。メールでのやりとりの場合、「TO」と「CC」というように、発信者が誰に対してメッセージを送っているかが明確になります。そのため横からの発言が難しく、話が膨らまずに結論が出てしまうこともありますが、定例会議であれば参加者全員が発言しやすいため、メンバーの意見を集約してから結論を出すことができます。幅広い意見や若手社員の意見がほしいときなどは、メールで済ませるよりも会議をした方が良いでしょう。

 

経営サイクルにリズムが生まれる

三つ目は、経営サイクルにリズムが生まれる点です。定例会議は、決められた日時で開催されるため「いつまでに何をやらなければいけないか」が明確になります。とくに建設業界のように、プロジェクトの期間が長いときは短期的なサイクルをしっかりと回していかないと、最終的に目標に到達しない可能性が高くなります。経営やプロジェクトのリズムをつくるためにも、定例会議は重要な存在と言えるでしょう。

 

定例会議を効率的に進めるポイント

情報共有や意見の集約、仕事のサイクル作りなど、さまざまな利点がある定例会議ですが、ただ開催するだけでは話が進まず、かえって時間の無駄遣いになってしまいます。だからこそ、定例会議を行う際は下記のようなポイントを意識して、効率よく行うことを心がけましょう。

① 進行役を入れ、時間制限を設ける

一つ目は、進行役を入れて、時間制限を設けることです。会議時間と議論すべきアジェンダが決まっている以上、タイムキーパーの存在は重要です。進行役を設けて会議を円滑に進める工夫をしましょう。また、議論が白熱して収集がつかなくなってしまう場合はその場で結論を出さずに次回に持ち越すことも大切です。だからこそ、進行役は俯瞰して物事を判断できる力が試されます。

 

② 参加者は事前に資料を読み込んでおく

二つ目は、参加者は事前に資料を読み込んでおくことです。定例会議は参加者が集まり、議題を進めていくことに価値があるので、個々の資料チェックなどは事前に済ませておくようにしましょう。そのためにも資料を作成する人は、参加者全員が資料を確認する時間を逆算して資料を展開しなければなりません。定例会議が始まる直前に資料を送付しても、その資料を確認する時間がなければ話をスムーズに進めることは難しくなります。時間を効率的に使うためには、相手のスケジュールを見越して行動するようにしましょう。

 

③ 課題や議題が明確になってから会議を開く

三つ目は、課題や議題が明確になってから会議を開くことです。冒頭でもお話ししたように、定例会議はマンネリ化しやすい会議なので、課題や議題が明確になっていないと時間を無駄に過ごしてしまう可能性があります。また、議論が白熱すると本来の課題や議題から会話が外れてしまうこともあるので、定例会議を行う際は最初のタイミングで「本日のテーマ」や「本日のゴール」を話してから始めるようにしましょう。ホワイトボードや黒板がある会議室の場合は、テーマやゴールを書いておくのも効果的です。

 

④ 全員が発言できるムードを心がける

四つ目は、参加者全員が発言できる雰囲気づくりです。年齢や階級がバラバラの会議の場合、年齢が若い方や経験が浅い方が発言しにくく感じている可能性があります。本題に映る前にアイスブレイクを設けて、場の空気を和ませるように工夫しましょう。会話の内容は「最近うれしかったこと」「最近ハマっていること」など、パッと答えられる程度のテーマがオススメです。他にも、長時間にわたる会議の場合は参加者が疲れてしまうことも考えられるので、適度に休憩をとりリラックスできる環境をつくるようにしましょう。

 

⑤ WEB会議やチャットツールを活用する

五つ目は、WEB会議やチャットツールの活用です。最近ではリモートワークを行う企業が増えて、オンラインで行う定例会議も浸透してきました。しかしオンラインの会議は、リアルの会議よりも発言がしにくく、発信者の一方的なコミュニケーションになりやすいというデメリットがあります。だからこそ、チャットツールを活用して発言がしやすい環境づくりを行うことが大切です。また、チャットはテキストで保存することができるので、議事録としても有効的です。チャットツールを有効活用して、定例会議をスムーズに進めるよう工夫しましょう。

 

定例会議がマンネリ化した時に見直すべき3つのポイント

定例会議に変化が感じられずマンネリ化しているときは、下記のいずれかに該当している可能性があります。

  • 議題に変化がない
  • 定例会議で話さなくて良いことを議論している
  • 口頭でのやりとりが続いている

 

議題に変化がない

「議題に変化がない」場合は、定例会議を開催する間隔が短すぎる、もしくはタスクの割り振りが明確ではなかった可能性がありますので、会議の進め方や頻度を見直すようにしましょう。

 

定例会議で話さなくて良いことを議論している

「定例会議で話さなくても良いことを議論している」場合は、進行役の進め方があいまいな可能性が高いので、アジェンダを明確にするか適切に進められる人に進行役をお願いしましょう。

 

口頭でのやりとりが続いている

「口頭でのやりとりが続いている」場合は、事前資料の作成を徹底するか議事録の作成が必要です。口頭のやりとりが続くと、理解の齟齬が生まれてしまい、いずれもトラブルの火種になります。Wチェックの意味もかねて、事前資料と議事録の両方を作成するようにしましょう。

 

まとめ

定例会議は、毎回決まった日時に開催される会議で、情報共有や意見の集約、仕事のサイクル作りなど、さまざまな利点があります。しかしながら、要点を抑えて開催しないとマンネリ化しやすい会議でもあるので、効率的に仕事が進められるように「事前資料」や「議題のすり合わせ」などを徹底して開催することが大切です。
また、参加者全員が当事者意識を持てるよう、細かな役割分担を決めることも重要になります。有意義な定例会議は仕事の効率化に繋がるので、職場の雰囲気や参加者の特性を踏まえて工夫しながら実施しましょう。

 


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