2023年9月15日
土木工事や建築工事で欠かすことのできない「重機」。主に建設現場や運搬作業で使用する、クレーンやブルドーザーなどの大型機械を指します。この重機は非常に高価な機械であるため、多くの建設会社は使用する際に「リース」して使用しています。
そこで今回は「重機リース」をテーマに、重機リースのメリットや契約の流れなどを解説します。建設現場で働く方や転職を検討されている方はぜひ最後までご覧ください。
そもそも「重機リース」とは、クレーンやブルドーザーなどの大型機械を一定期間借りるシステムです。購入するのではなく「借りる」契約であるため、導入時の初期コストを削減できるのが特長です。重機は、一台数百万〜数千万円と非常に高額な機械で、もし購入すると機械本体代に加えてメンテナンスや保管場所などのランニングコストが発生します。また、作業現場の特徴にあわせて最適な機械を導入するとなると複数台必要になるため、多くの会社では重機を自社で保有せずにリースしています。
重機リースは「使用したい重機を選び、リース会社と契約する」というシンプルなシステムです。「借りる」という方法には、リースの他にも「レンタル」という選択肢がありますが、この違いには借用期間が関係してきます。基本的にレンタルは、短期間使いたいときに利用するサービスです。週単位や月単位で契約することが多いので、使う期間が限られているときにオススメです。その一方でリースは、長期間使いたいときに利用します。「3年以上継続して利用する」「途中解約はNG」などといった条件があり、その条件を満たす場合に利用できます。日割り計算するとレンタルよりも割安なことが多いですが、上記のような条件があるので、短期間で利用が終了する場合はレンタルの方が良いこともあります。使用期間にあわせて使い分けると良いでしょう。
リースできる機械はリース会社によって異なりますが、一般的な重機リース会社では下記のような機械を借りることができます。
たとえば「高所作業車」といっても、トラック式や自走式、高所作業台などさまざまな種類がありますが、現場状況や作業内容にあわせて適切な機械を選ぶことができます。また、メンテナンスの手間もかからないので「安全な状態の機械をすぐに使える」といった利点が得られます。
重機リースは購入資金が不要なので、初期費用を抑えて利用することができます。さらに、購入とは異なり、銀行から資金を調達したり担保を用意したりする必要もないので、会社の財務状態を大きく変えずに利用することができます。リース費用は損金として経費処理できるため、重機を購入する場合と比べて固定資産にならず、償却資産税などの保有費用を削減できます。これにより、節税効果も見込めるでしょう。
リースは、レンタルとは異なり中長期的に借りるシステムです。そこで以下では、重機リースの3つのメリットについて解説します。
一点目は、初期費用を抑えられる点です。上記でも触れた通り、重機は1台数百万〜数千万円する高価な機械なので、購入するとなると購入費用がかかります。その一方でリースであれば、月額の利用料を支払うだけで借りられるので、初期費用を抑えることができるでしょう。「購入費用を用意するのは難しい」「今回の現場だけ利用したい」といったケースにはリースが最適です。
二点目は、性能の良い機械を借りることができる点です。重機は高価な機械なので、一度購入するとその重機をしばらくは使い続けることになりますが、リースの場合は性能の良い機械に手軽に変更することができます。性能の良い重機は作業効率が上がるので、作業員の負担を減らし現場を円滑に進めることが可能です。手軽に入れ替えができる点はリースのメリットと言えるでしょう。
三点目は、管理コストがかからない点です。重機を購入すると購入費用だけでなく、維持をするためのメンテナンスや保管場所、メンテナンスの人件費など、さまざまなコストが発生しますが、リースであれば上記のようなコストを削減することができます。利用費を支払っても自社の財産にはならないため「もったいない」と思う方もいるかもしれませんが、管理コストをかけずに利用できる点はリースの大きなメリットです。
以下では、重機リースの料金目安について解説します。リースとレンタルのどちらがお得かは「使用期間」「使用重機」「使用場所」によって異なり、依頼する会社によっても金額が異なります。リースを検討する際には複数の会社に見積もりを依頼して、金額を見比べてみましょう。
最後に、重機をリースするときの流れについて紹介します。重機リースの流れは主に以下の通りです。
リース会社を選ぶ際は、重機の保管場所(現場から離れすぎていないか)や必要なタイミングで借りられるかどうかを確認して選ぶようにしましょう。また、リースは借用期間などの条件が設けられているため、取引条件に合意したタイミングで利用登録のために会社情報を提出することもあります。登録に時間がかかることもあるので、早めに手配するように注意しましょう。
建設工事で欠かすことのできない重機ですが、リースすることで初期費用やメンテナンスの手間を抑えて利用することができます。決まった機械を中長期にわたって使用する際は非常に便利なので、建設系の企業に勤めている方は覚えておくと良いでしょう。また、リースは「使用期間」「使用重機」「使用場所」によって金額が異なります。実際にリースをする際は複数社に見積もりを依頼し、金額を見比べるようにしましょう。