工事用ヘルメットの耐用年数・寿命は?長持ちさせる方法も紹介
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工事用ヘルメットの耐用年数・寿命は?長持ちさせる方法も紹介

2023年10月26日

建設現場で働く人にとって、欠かせないアイテムなのが「ヘルメット」。工事現場で使うヘルメットは落下物から頭を守り、作業中の事故を防ぐ効果があります。現場作業を行う方であれば「毎日使っている」という方も多いはずです。ヘルメットは丈夫であるが故に、劣化していることに気づきにくいアイテムでもあり、耐用年数やメンテナンス方法はチェックしておく必要があります。
そこで今回は「工事用ヘルメット」に着目し、耐用年数や寿命について解説します。

 


 

工事用ヘルメットの耐用年数

工事用ヘルメットは、主に建設現場での安全確保のために使用されるヘルメットです。レジャーやスポーツなどで使われる通常のヘルメットとは異なり、落下物や頭部への衝撃から頭を保護するために設計されています。建設現場では落下物や転倒などの危険があるため、頭部を確実に保護できるように耐久性の高い素材が使われています。デザインは「安全性」を最優先にしているため、シンプルかつ一般的に色は白色やオレンジ、黄色などの明るい色が使われることが多いです。
また、工事用ヘルメットは建設現場での安全規定に合わせて規格化されており、JIS規格やANSI規格のような安全規格に適合していることが重要です。規格に適しているヘルメットを選ぶことで、万が一の事故や怪我を最小限に抑えることができます。

ヘルメットの耐用年数

工事用ヘルメットの耐用年数は使用素材によって異なりますが、おおむね「3年以内」と覚えておくと良いでしょう。防災を目的としたヘルメット(通常使用しない)の場合は、保管期間から6年を目安に交換で問題ありませんが、建設現場で使用するヘルメットは定期的な買い替えが重要です。
なお具体的な耐用年数は、ヘルメットの素材によって異なります。

  • ABS樹脂製:使用期間3年以内
  • PC樹脂製:使用期間3年以内
  • PE樹脂製:使用期間3年以内
  • FRP樹脂製:使用期間5年以内

 
交換期間はあくまで目安であるため、ヘルメットの使用頻度や状態をチェックし、損傷が激しい場合は早めに交換しましょう。

 

ヘルメットの内部の耐用年数

また、見落としがちなのが、ヘルメットの内部の状態です。ヘルメットの内部は、発泡スチロール性のライナーや布製のバンドなどが使われているため、外側よりも劣化が早くなります。また、頭と直接触れている部分は汗も吸ってしまうため、定期的にメンテナンスをするようにしましょう。毎日使用する場合は1年を目安に、ときどき使用する場合は内部の状態をみて交換するようにしましょう。

 

交換するタイミング

ヘルメットは丈夫な素材で出来ているので「なかなか交換するタイミングがわからない…」という方も多いかもしれません。以下は、ヘルメットの交換時期をまとめたものです。

①破損が確認できるとき(本体の亀裂、バンドなどの不具合)
②耐用年数を過ぎているとき
③内部に汚れが付着して取れないとき

 
②の耐用年数に関しては、製造日ではなく「使用開始日」で数えます。ヘルメットの「使用開始日」から数えて耐用年数を過ぎていないかをしっかりと確認しましょう。

 

ヘルメットの情報を確認する方法

上記でご説明した通り、ヘルメットは耐用年数や使用開始日など、各情報をチェックしながら点検をします。これらの情報はヘルメットの内側にシールとして貼ってあることが多いので、使用開始時に必ずチェックしましょう。なお、先ほどの「使用開始日」は、自分で書く必要があるため、使い始めるときは忘れずに記入しましょう。

 

ヘルメットの寿命見極めポイント

ヘルメットは、作業現場やスポーツなどで頭部の安全を守る重要なアイテムですが、寿命管理は必要不可欠です。安全性を確保するために、以下のポイントに注意しましょう。

耐用年数3年を基準にする

ヘルメットの耐用年数は一般的に3年とされています。耐用年数を超えて使い続けると、素材の劣化や衝撃吸収能力の低下が起こり、ヘルメットとしての機能を満たしていない状態になります。ヘルメットは作業員の安全を守る大切なアイテムだからこそ、定期的に点検を行い、必要に応じて交換するようにしましょう。長期間の使用による損傷を防ぐためにも、3年ごとの交換をオススメします。

 

内部のクッションの具合で見定める

ヘルメットの内部クッションは、頭部を守る重要な部分です。頭にしっかりとフィットすることが必要なので、内部の状態をチェックしましょう。クッションの劣化や変形が見られる場合は、交換を検討する必要があります。また、内部は汗や皮脂などで汚れやすいので、衛生面を考慮して定期的に汚れを落とし、定期的にメンテナンスを行うようにしましょう。

 

メーカーで調査依頼する

ヘルメットの寿命が不明な場合や使用に不安がある場合は、製造メーカーに問い合わせて調査依頼をしましょう。メーカーの意見を聞いて、適切な判断を行うことで安全性を確保できます。少し手間に感じる場合は、ヘルメットの寿命が明記されている物に新調することをオススメします。ヘルメットは工事に関わるすべての人にとって重要なアイテムです。安全な状態を作れるようにしましょう。

 

臭いが気になる場合

現場作業が多い方の中には、毎日ヘルメットを着用する方も多いでしょう。ヘルメットの内部は汗や皮脂で汚れやすく、場合によっては異臭がすることもあります。異常な臭いがする場合は、ヘルメット内部に汚れやカビが発生している可能性があるので、新しいヘルメットに交換することをオススメします。もちろん、定期的な清掃や消臭対策が必要ですが、改善しない場合は新しいヘルメットに交換しましょう。

 

落としたヘルメットは使えないのか

高い場所からヘルメットを落としてしまった場合、内部の構造に損傷が生じる可能性があります。目に見えないダメージもあるため、一度落下したヘルメットは安全性が確保できない場合があるため使用しない方が良いでしょう。一度強い衝撃を受けたヘルメットは使えないと考え、交換することをオススメします。

 

ヘルメットを長持ちさせる方法

ヘルメットは安全性を保つためにも適切な管理が必要です。以下の方法でヘルメットの寿命を延ばし、長く安心して使用することができます。

できるだけ直射日光を避ける

ヘルメットは素材の劣化を招きやすいため、長時間の直射日光を避けることが大切です。屋外での使用後は、直射日光を浴びない場所に保管するか、専用のカバーで覆うように心掛けましょう。屋外の作業が多い工種であれば、自然環境の変化に強いPC(ポリカーボネット)樹脂製ヘルメットなどもオススメです。

 

こまめに綺麗にする

汚れやホコリがヘルメットの素材を傷つける原因になります。とくに夏場になると、汗や皮脂で内部が汚れやすいので、定期的に柔らかい布で拭いて清潔に保つようにしましょう。作業後、定期的に汚れを拭き取ることで、素材の劣化を遅らせることができます。

 

特に夏場はインナーをしっかり洗う

夏場は汗を多くかくため、ヘルメットの内部が湿気を含みやすくなります。定期的に取り外して洗濯するか、インナーキャップなどを使用すると、ヘルメットの劣化を防ぐことができます。インナーキャップは、ヘルメットの内装汚れを防いだり、蒸れ対策や防寒ができたりと、さまざまなメリットがあります。内部の洗濯が面倒に感じる方は、インナーキャップを使用すると良いでしょう。

 

まとめ

工事現場で使うヘルメットは落下物から頭を守り、作業中の事故を防ぐ効果があります。現場仕事が多い方にとっては、命を守る大切なアイテムです。ヘルメットは丈夫な素材でできていますが、毎日使用し続けると劣化が起きるので、定期的にメンテナンスを行い、耐用年数を過ぎたら交換するようにしましょう。
また、劣化が激しい場合は、耐用年数よりも前に交換することをオススメします。破損を確認したときや汚れが激しいときなどは、ヘルメットの交換時期になります。毎日使う物だからこそメンテナンスは欠かさず行い、安全な作業環境を作るようにしましょう。

 


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