2022年4月1日
「AutoCAD」は、様々な業界で使用されている設計ソフトです。とくに建築分野で使われていることが多く、一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
Auto CADは汎用性が高いソフトで、現在もゼネコン、サブコン、設計事務所などで使われています。
そこで今回は「AutoCAD」をテーマに、特徴や機能を詳しく解説します。設計ソフトに興味のある方は必見です。
AutoCADは、オートデスク社が提供するCADソフトのひとつです。オートデスク社は、製造や建築、土木分野の図面作成に使われるソフトを開発しており、Revitや3DS MAXといったソフトも取り扱っています。
その中でも「AutoCAD」は、建築設計実務や、機械設計で利用されているソフトウェアです。 拡張性が高く、事業者のニーズに応じて多彩な機能を追加できるため高い人気があります。
AutoCADの特徴は、3Dと2Dの両方の作図が可能な点と、初心者でも使いやすい操作性の高さです。
また、アドオンソフトも充実しているため、ご自身の業種に最適な仕様にカスタマイズできます。自身が設計する分野に合わせて、使いやすい機能を拡張していくとよいでしょう。
AutoCADには以下3つの特徴があります。
一つ目は「拡張性の高さ」です。AutoCADをはじめ、オートデスク社のソフトはアドオンソフトが充実しています。様々な機能を付加できるため、使いやすいようにカスタマイズすることが可能です。
また、建築設計、土木設計、機械設計など各分野に合わせた「業種別ツールセット」も用意されており、CAD初心者の方でも混乱することなく使用できます。
自分の使いやすいようにカスタムすることで、作図作業がより効率的に取り組めるでしょう。
二つ目は「汎用2DCADとしてのシェアの高さ」です。AutoCADは汎用2DCADとして、トップシェアを誇っています。
汎用2DCADとは、業界やジャンルを問わず使いやすいCADを指します。AutoCADの他にも「Jw-CAD」「VectorWorks」などが挙げられますが、AutoCADはこれらよりも使われているソフトになります。
設計職が不足している企業は数多くあるので、AutoCADが操作できると転職が有利にはたらくこともあります。
また、AutoCADには操作スキルを認定する試験もあるため、スキルアップできる環境が整備されているソフトと言えるでしょう。
三つ目は「利用ユーザーの多さ」が挙げられます。AutoCADは世界各国で使用されている設計ソフトです。そのため、国外の設計者や施工業者とデータの受け渡しをする際もスムーズに進めることができます。関係者同士でデータ変換の必要がない点はAutoCADの魅力のひとつと言えるでしょう。
もちろんデータの変換をして送付すれば、他のソフトでも問題ありません。ただ、データを変換する際にデータが一部破損する危険性があります。文字化けや寸法の誤表示などが生まれ、トラブルの原因となる場合もあるため注意が必要です。
上記で説明した「AutoCAD」ですが、他にも「AutoCAD Plus」があります。
以前まではAutoCADの他に「AutoCAD LT」というソフトが販売されていました。しかし近年行われた見直しによりAutoCAD LTは廃止され、その代わりにAutoCADにAutoCAD LTの要素が加わったサブスクリプションの販売が開始されました。それが「AutoCAD Plus」です。
AutoCAD Plus は、業種に特化した機能やライブラリを搭載した 7 つのツールセットが含まれているソフトです。標準の AutoCAD に加えて、これらの業種別ツールセットを使用すると、建築設計、機械設計、地図情報、設備設計、電気制御設計、プラント設計、ラスター画像処理の作業を大幅に効率化できます。
【AutoCADとAutoCAD Plusの比較表】
Auto CAD | AutoCAD Plus | |
---|---|---|
値段(税込) | ¥71,500/年 | ¥231,000/年 |
2D作成および編集ツール | ◯ | ◯ |
WEBモバイル | ◯ | ◯ |
Trused DWG | ◯ | ◯ |
3Dモデリングとビジュアライゼーションツール | ◯ | ◯ |
APIとアドオンアプリ | ◯ | ◯ |
CAD標準仕様 | ◯ | ◯ |
ExpressTools,データの書き出し | ◯ | ◯ |
業種別ツールセット | - | ◯ |
AutoCAD Plusの最大の特徴は、「ツールセット」という追加の機能を利用できる点です。
通常のAutoCAD は汎用 CAD として開発されているため、特定の用途に特化した機能はありません。 JIS 機械部品のライブラリや、壁や屋根を簡単に作図するコマンドはないので、専門的な作図を行う場合は時間がかかるでしょう。しかしAutoCAD Plusの業種別ツールセットを使用すると、専門的な作図がより効率的に行えます。
なお、業種別ツールセットには以下7つの種類があります。
これらの業種別ツールセットは、レギュラー版のサブスクリプションライセンスを持つユーザーであればダウンロード可能です。
AutoCADとAutoCAD Plusは、それぞれの特徴が異なります。専門的な作図を効率よく進めたい方には、AutoCAD Plusがオススメです。
AutoCADは様々な分野で使われている設計ツールです。そのため「CADにふれたことはないけれど、勉強してみたい!」という方も多いのではないでしょうか。
そこで以下では、AutoCADの習得方法を紹介します。
CADの独学は難しいのでは?と不安に思った方もいるのではないでしょうか。実はCADに関する教本はたくさん販売されているので、パソコンがあれば誰でも勉強できます。
教本にはさまざまな種類がありますが、以下の3つを用意するとよいでしょう。
まずはCADの操作を覚える教本を使って、AutoCADの操作方法を習得します。AutoCADは有料ソフトですが、無料体験版もあります。まずは無料体験版のAutoCADをダウンロードして、実際に操作してみましょう。
ただしCADの操作はソフトによって若干異なりますので、教本を選ぶ際には「AutoCAD」の本を選びましょう。
操作方法を少しずつ覚えた後は、作図の練習に移ります。製図の教本を使い、手順通りに作図の練習を始めましょう。
実際の作図は時間との勝負になりますが、初心者の方で大切なのは「正確」に行うことです。間違いのないように、ていねいに進めましょう。
さらにレベルアップをしたい方は、資格取得用の教本を使って勉強を進めます。AutoCADを販売しているオートデスク社では、CADの操作スキルを認定するプログラムがあります。初心者コースもあるので、未経験で転職を希望する場合は挑戦しておくとよいでしょう。
独学のデメリットは「わからないときに質問ができない」というところです。とくにCAD初心者の方は、画面の構成やコマンドの使い方がわからず躓いてしまう方も少なくありません。
「できるだけ効率よく勉強を進めたい!」という方には、研修コースを使った勉強をオススメします。研修コースを受講すると、講師の先生から指導が受けられます。また、わからない部分を質問できるだけでなく今後の相談などもできるのでオススメです。
アクト・ジャパンでは、建築CAD(Auto・Jw)コースを実施しております。詳しくは、こちらよりご確認ください。
AutoCADは国内外問わず、さまざまな分野で使用されている汎用CADソフトです。また、専門的な作図を効率的に行うAutoCAD Plusもあるので、目的に合わせてカスタマイズができます。
無料体験版もあるので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。