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CADオペレーターは女性向き?女性が活躍できる理由や平均年収、資格について解説

2022年5月16日

CADオペレーターの仕事は、設計士やデザイナーが考えたデザイン案を「CADソフト」を使って図面化することです。
男性のイメージが強い建設業界においても、女性のCADオペレーターは活躍しています。その理由として挙げられるのが、CADオペレーターの「仕事内容」と「労働環境」にあります。
そこで今回は「CADオペレーターとして女性が活躍できる理由」を解説します。建設業界へ転職を検討されている方は必見です。

 


 

CADオペレーターが女性に向いている理由

CADオペレーターの主な仕事は、CADソフトを使った作図業務です。専門の知識を必要とする技術職ですが、実は女性の方も多く活躍している職種でもあります。その理由はCADオペレーターの仕事内容にあります。「ただ作図ができればよい」というほど単純な仕事ではなく、スケジュール管理、気遣い、提案力などの多岐にわたるスキルが求められる仕事です。
また、リモートワークがしやすく、子育てをしながら自由に働ける仕事でもあります。そこで以下では、CADオペレーターが女性に向いている理由について紹介します。

ライフプランに合わせて働きやすい

一つ目は「ライフプランに合わせて働きやすい」点です。建設業を例に出すと、施工管理職は現場に行かなければならないことが多く、また営業も打ち合わせなどを外部で行うことが多々あります。時間や場所に拘束されてしまうので、子育てや介護との両立が難しい仕事かもしれません。
一方でCADオペレーターは、言ってしまえばパソコンがあれば基本いつでもどこでも作業が行えます。リモートワークがしやすい仕事なので、家族が転勤になったときや子育てが忙しいときなど、ご家庭の事情にあわせて自由に働きやすい職種といえるでしょう。

 

デスクワークが中心

二つ目は「デスクワークが中心」である点です。CADオペレーターの主な仕事は作図作業なので、ワークスタイルはデスクワークが中心になります。現場に出ることはほとんどなく、力仕事もないので女性に適した仕事と言えるでしょう。
そして作図は正確性を求められる仕事なので、細かな作業が得意な方に向いています。男性よりも女性の方が特性に合っているので、建設業界で働きたい女性にはオススメです。

 

設計者の意図を汲み取り、提案することが求められる

三つ目は「設計者の意図を汲み取り、提案することが求められる」点です。CADオペレーターとして重要な資質の中に「気遣い」があります。
CADオペレーターの仕事は、不完全な図面を具現化する仕事です。設計者の意図を汲み取り「設計者はこのように考えているから、こうした方がよい」という発想が大切になります。この提案力のきっかけとなるのが「気遣い」です。
CADオペレーターは、相手の気持ちを理解し、それを自身の知識で形にする仕事であるため、普段から気遣いが得意な方には向いているでしょう。

 

働き方に柔軟性がある

四つ目は「働き方に柔軟性がある」点です。CADオペレーターの仕事は、正社員だけではなく、派遣社員やアルバイトなど様々な働き方ができます。
また、スキルや経験次第では在宅ワークを許可している企業もあるので、ライフスタイルに合わせて働くことができる仕事です。とくに子育てや介護がある方は、ワークライフバランスを重視している人も多いでしょう。

 

女性CADオペレーターの比率や平均年収

CADオペレーターが必要な業界は、建設関係や製造業などです。どの業界も男性が多いイメージで、女性は少ないように思うかもしれません。しかし近年は、建設業界や製造業界でも女性を積極的に採用する企業が増えています。
その中でもCADオペレーターは、これらの業界の中でも女性が活躍しやすいポジションです。

そして気になる年収ですが、正社員として働いた場合の平均年収は、約430万円と言われています。また、派遣社員の場合は時給1,600円ほどで、パートやアルバイトの場合は平均時給1,000円〜1,500円ほどです。ただしこれらの金額は、勤務形態や所属する企業、個々のスキルによって大きく変わってきます。
転職を検討する際は転職エージェントに相談し、スキルに見合った年収を調べてみることをオススメします。

CADオペレーターのスキルを持っていると、自身のライフスタイルに合わせて働くことができます。将来のライフプランを考慮し転職を検討している方は、CADの資格勉強から始めてみるとよいでしょう。

 

転職に有利なCADの資格とは?

「CADオペレーターに転職したいけれど実績がない…」という方もいるのではないでしょうか。そんな方にオススメなのが、CADに関する資格の取得です。試験勉強を通してCADに対する知識が深まるのはもちろん、転職にも有利に働きます。
そこで以下では、転職に有利なCADの資格を3つほど紹介します。

建築CAD検定試験

建築CAD検定試験は、全国建築CAD連盟(AACL)が主催しているCAD検定です。CADソフトを使い、製図するスキルを問う試験です。
この検定は難易度の低い順に、3級、2級、准1級の3段階があり、すべて学歴・経験年数の規定はありません。どなたでも受験可能なので、初心者の方でも取得しやすい資格といえるでしょう。

【3級の試験内容】

  • 試験方法:実技
  • 試験時間:2時間/4題
  • 内容:参考図をもとに完成図を作成
  • 合格点:200点満点中の150点以上

 

【2級の試験内容】

  • 試験方法:実技
  • 試験時間:5時間
  • 内容:建築一般図を2面作成
  • 合格点:250点満点中の195点以上

 

【准1の試験内容】

  • 試験方法:実技
  • 試験時間:4時間10分(設定10分、計画30分、作図3時間30分)
  • 内容:建築一般図を4面作成
  • 合格点:ボーダーラインなし

 

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、CADに関する知識やスキルが証明できる試験です。CAD初心者の方はもちろん、すでに仕事で使っている方も受験しています。
試験は3種類あり、さらに難易度や分野も分かれています。2級はどなたでも受験できるので、CAD利用技術者試験の資格を持っていない方は2級から挑戦してみましょう。

【試験の種類】

  • 二次元CAD利用技術者試験基礎
  • 二次元CAD利用技術者試験1級(建築、機械、トレースから選択)、2級
  • 三次元CAD利用技術者試験1級、準1級、2級

 

オートデスク認定資格プログラム

オートデスク認定資格プログラムは、全世界共通で実施している認定資格制度です。この資格を取得すると、オートデスク社のCADソフトが使用可能であることを証明できます。
プログラムは「プロフェッショナル」と「ユーザー」の2種類があり、ユーザーはどなたでも受験できます。初めて受験する方は、ユーザーの資格から挑戦しましょう。

【試験内容】

1:ユーザー

  • 試験方法:筆記+実技 35問
  • 試験時間:75分
  • 内容:基本的な作図スキル、オブジェクトの作成、高度な作図編集機能など
  • 合格点:正解率70%以上

 
2:プロフェッショナル

  • 試験方法:実技35問
  • 試験時間:120分
  • 内容:オブジェクトの作成、作図・修正、他作図テクニックを問う問題
  • 合格点:正解率80%以上

※プロフェッショナルの場合は、ユーザー資格保有者および400時間のソフト使用経験のある方推奨

 

CADの勉強方法

CADオペレーターへの転職で欠かせないのが、やはり「CADスキル」です。企業によっては未経験者を歓迎している場合もありますが、知識をある程度持っていると条件交渉などが有利になります。
しかし、初心者の方からすると「何から始めたらよいのか」と迷う方も多いかもしれません。そこで以下では、初心者の方でもできる「CADの勉強法」を紹介します。

テキストを使った勉強法

まずオススメなのが、テキストを使った勉強法です。CADソフトにはさまざまな種類があり、その種類によって操作方法が異なります。
テキストを使った勉強法のメリットは、わからなくなったところを振り返り、反復して勉強できるところです。CADの試験に挑戦する方は、試験対策用のテキストも購入して、様々な角度から勉強するようにしましょう。

 

YouTubeなどの動画を見て勉強する

他にも、YouTubeなどの動画を使った勉強法もオススメです。動画で勉強をすると、文字では分かりにくかった部分の理解が深まります。実際の操作画面をみながら真似すると、効率的な作図手順なども学べるでしょう。はじめてソフトに触る方や、難易度の高い作業を学習したい方にオススメです。

 

CADオペレーターは未経験でもなれる?

CADオペレーターは知識やスキルが必要な仕事ですが、必ずしも「経験者」でなくてはならないわけではありません。企業によっては未経験者を歓迎しているところも多く、初心者の方でも働きやすい環境が整っています。
とはいうものの、即戦力となるCADオペレーターを求めている企業が多いのも事実です。細かな作図はまだできなくとも、CADの基本操作や簡単な作図はできていた方がよいでしょう。
上記で紹介した方法であれば、独学でも学習できます。まずは簡単な知識を身につけてから応募することをオススメします。

 

 


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